年収600万円のGさん(50歳)には、20歳の大学生の子がいます。子はアルバイトで今年150万円ほど稼ぐ見込みで、以前なら「103万円を超えたら扶養から外れる」ところでした。2025年分から始まった特定親族特別控除のおかげで、Gさんは今年も63万円の控除を受けられ、令和8年分の年末調整の還付は約46,600円の見込みです。
公開日:2026年11月3日 / 金額は当サイトの試算(概算)です
Gさんの家族は、専業主婦の配偶者と20歳の大学生の子。子のアルバイト収入150万円から給与所得控除を引くと所得は760,000円で、扶養親族の要件(62万円以下)は超えています。そのため扶養控除(特定扶養63万円)ではなく、特定親族特別控除で判定します。所得85万円以下なら控除額は扶養控除と同じ63万円です。
月々の天引きでは、配偶者と子が扶養親族等の数「2人」として扱われ、1人あたり38万円相当で計算されていました。年末調整で子の分が63万円になるので、25万円分の差も精算されます。
| 還付が生まれる理由 | 内容 | 還付への効果 |
|---|---|---|
| 基礎控除の引上げ58万円→104万円 | 58万円→104万円 | 30,600円 |
| 家族の控除(月々の38万円との差)特定親族特別控除 | 特定親族特別控除 | 12,800円 |
| 生命保険料控除控除額63,000円 | 控除額63,000円 | 3,200円 |
| 還付の目安(合計)天引き113,800円−年税額67,200円 | 天引き−年税額 | 46,600円 |
内訳を見ると、基礎控除の引上げで約30,600円、子の控除の差額(63万円−38万円)で約12,800円。生命保険料控除を加えて約46,600円です。Gさんの年末調整後の税率は5%で、課税所得は131.7万円まで下がります。
試算の前提:令和8年分(2026年1〜12月)の給与収入のみ・東京都・協会けんぽ・ボーナスなしの会社員。社会保険料は2026年度の料率で計算。「月々の天引き」は令和8年分の源泉徴収税額表が前提とする控除(基礎控除58万円、扶養親族等1人あたり38万円相当)で年額に換算した近似値で、実際の税額表の端数処理や月ごとの給与の増減により数千円程度ずれることがあります。年税額は令和8年分の年末調整のルール(基礎控除104万/67万/62万円など)で計算し、100円未満を切り捨てています。
Gさん(年収600万円・配偶者控除あり)で、20歳の子のアルバイト収入だけを変えて計算しました。
| 子の給与収入 | Gさんの控除 | Gさんの年税額 | 還付の目安 |
|---|---|---|---|
| 100万円 | 特定扶養 63万円 | 66,700円 | 47,100円 |
| 136万円 | 特定扶養 63万円 | 66,700円 | 47,100円 |
| 150万円 | 特定親族特別 63万円 | 67,200円 | 46,600円 |
| 159万円 | 特定親族特別 63万円 | 67,200円 | 46,600円 |
| 170万円 | 特定親族特別 41万円 | 78,400円 | 35,400円 |
| 180万円 | 特定親族特別 21万円 | 88,600円 | 64,000円 |
| 190万円 | 特定親族特別 6万円 | 96,300円 | 56,300円 |
| 197万円 | 特定親族特別 3万円 | 97,800円 | 54,800円 |
| 200万円 | なし | 99,300円 | 53,300円 |
子の年収が159万円(所得85万円)までは控除63万円がそのまま受けられ、そこから197万円まで段階的に減ります。197万円を超えると控除はゼロ。子のバイト代が「あと少しで超えそう」なら、12月のシフトを相談するときの目安になります。
子の所得が100万円(給与約174万円)を超えると月々の天引きで子の分が数えられなくなるため、表では還付が増えて見えます。Gさんの実際の負担は「年税額」の列のとおり、子の収入が増えるほど重くなっています。
特定親族特別控除は親の税金を軽くする制度で、子ども自身の税金とは別です。子どもの年収150万円の場合、令和8年分は給与所得控除74万円+基礎控除104万円の範囲(178万円)に収まるため、子ども本人の所得税はかかりません。勤務先で年末調整を受ければ、天引きされた所得税は全額戻ります。
一方、住民税は基礎控除43万円などで計算するため、年収150万円だと子ども本人に住民税がかかる可能性があります(非課税の基準は自治体によって異なります)。「親の扶養に入ったまま」と「子どもが税金ゼロ」は別の話だと、親子で共有しておきましょう。
健康保険の扶養は税金とは別の基準です。19歳以上23歳未満の被扶養者は、2025年10月から年収150万円未満が基準とされています。加入先の健康保険でご確認ください。
特定親族特別控除は、扶養控除等申告書ではなく「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の特定親族の欄に書きます。子の氏名・マイナンバー・生年月日(19〜22歳であること)と、子の見積もりの給与収入・所得を記入し、控除額の表から63万円を選びます。
あわせて、扶養控除等申告書の「源泉控除対象親族」欄に子を書いていたかも確認しましょう。子の所得が100万円以下(給与収入でおおむね174万円以下)と見込まれる場合は、月々の天引きでも1人として数えてもらえます(特定親族特別控除の解説)。
扶養家族を入れて手取りを計算配偶者・高校生・大学生の人数を入れて、2026年分の所得税・住民税と手取りを確認できます。
手取りと税金を計算する →| 年収 | 独身 | 夫婦(配偶者控除) | 夫婦+大学生・高校生 |
|---|---|---|---|
| 年収500万円 | 39,200円 | 23,600円 | 36,300円 |
| 年収550万円 | 47,000円 | 34,900円 | 36,300円 |
| 年収600万円 | 47,000円 | 47,000円 | 36,200円 |
| 年収650万円 | 47,000円 | 47,000円 | 44,200円 |
| 年収700万円 | 18,500円 | 9,300円 | 34,800円 |
独身・控除なしの還付目安は年収600万円で約47,000円、夫婦+大学生・高校生(収入なし)の家庭では約36,200円です。大学生の子がいる家庭は、月々の天引きで38万円扱いだった特定扶養控除の差25万円も戻るため、還付が大きくなる傾向があります。
いずれも生命保険料控除などがない場合の目安です。「夫婦+大学生・高校生」は配偶者・20歳と17歳の子がいずれも収入なし。大学生の子(特定扶養控除63万円)は月々の天引きでは1人38万円相当として扱われるため、差額の25万円分も年末調整で戻ります。
受けられます。19〜22歳の子の所得が62万円超123万円以下なら特定親族特別控除の対象で、給与収入150万円(所得760,000円)なら控除額は63万円です。
配偶者控除・子のバイト150万円・生命保険料ありの例で約46,600円が目安です(令和8年分・当サイト試算)。
「基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 特定親族特別控除申告書 兼 所得金額調整控除申告書」の特定親族特別控除の欄に、子の見積所得と控除額を書きます。
給与収入のみなら197万円(所得123万円)を超えると特定親族特別控除はゼロになります。159万円までは63万円で、そこから段階的に減ります。
年収600万円の手取りの内訳は「年収600万円の手取りはいくら?」、医療費控除やふるさと納税と合わせた節税は「年収600万円のふるさと納税の上限」もどうぞ。
本ページの金額は2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく当サイトの試算で、実際の還付額を保証するものではありません。賞与の有無、月ごとの残業代、勤務先の計算方法によって結果は変わります。