扶養控除等(異動)申告書は、毎月の天引き額を決めるための書類です。年末調整の時期には、今年分の確認と来年(令和9年分)の提出をまとめて求められます。令和8年分は扶養の所得要件が62万円(給与136万円)に上がったので、パートの配偶者やアルバイトの子、年金暮らしの親がいる人は書き直しが必要かもしれません。
公開日:2026年11月3日 / 2026年11月時点の制度で解説
扶養控除等(異動)申告書は、その年の最初の給与をもらう前日までに会社に出す書類です。年末調整の時期には、今年分の内容に変更がないかの確認と、来年(令和9年分)の申告書の提出をまとめて求められるのが一般的です。毎月の天引き額は、この申告書に書いた「扶養親族等の数」で決まります。
独身で扶養家族がいない人も、氏名・住所・マイナンバーなどを書いて提出します。出さないと毎月の天引きが「乙欄」という高い税率になってしまうので注意しましょう。
| 欄 | 書く人 | 令和8年分の所得要件の目安 |
|---|---|---|
| A 源泉控除対象配偶者 | 配偶者の所得95万円以下(給与169万円以下)で、本人の所得900万円以下 | 配偶者控除は所得62万円以下(給与136万円以下) |
| B 控除対象扶養親族 | 16歳以上の子・親など | 所得62万円以下(給与136万円以下) |
| B のうち特定扶養親族 | 19歳以上23歳未満 | 同上(控除63万円) |
| B のうち老人扶養親族 | 70歳以上 | 同上(控除48万円、同居老親等は58万円) |
| 源泉控除対象親族 | 19〜22歳で所得62万円超の子など(特定親族) | 所得100万円以下の見込みなら記入 |
| 住民税に関する事項 | 16歳未満の子 | 所得62万円以下(扶養控除なし) |
年齢はその年の12月31日時点で判定します。令和8年分なら、2004年1月2日〜2008年1月1日生まれが特定扶養親族(19〜22歳)、2011年1月2日以後生まれが16歳未満です。
特定親族(19〜22歳で所得62万円超123万円以下)は扶養控除ではなく、年末調整で「特定親族特別控除申告書」の欄に書きます。扶養控除等申告書の「源泉控除対象親族」欄に書くのは、月々の天引きで1人として数えてもらうためです(特定親族特別控除)。
扶養の所得要件が58万円から62万円に上がったので、これまで扶養に入れられなかった家族が今年から入れられるケースがあります。代表的なのは次の3つです。
国税庁は、扶養控除等の改正は2026年12月1日以後に支払う給与から適用され、新たに要件を満たす親族がいる場合は扶養控除等(異動)申告書を提出する必要があるとしています。年末調整の時期に会社から案内があるはずなので、家族の今年の収入を確認しておきましょう。
年収から手取り・所得税・住民税を計算年収・扶養・iDeCo掛金を入れると、2026年分の手取りと税金の内訳がわかります。年末調整で戻る額を考える前の「年税額」の確認にどうぞ。
手取りと税金を計算する →必要です。扶養家族がいなくても氏名・住所などを書いて提出します。提出しないと毎月の源泉徴収が乙欄(高い税率)で計算されます。
合計所得金額62万円以下です。給与収入のみなら136万円以下が目安です(改正前は58万円・123万円)。
扶養控除の対象外ですが、「住民税に関する事項」の16歳未満の扶養親族欄に記入します。住民税の非課税判定などに使われます。
扶養控除を受けられるのは夫婦のどちらか一方だけです。所得の高い側で控除を受けるほうが一般的に節税額は大きくなります。
扶養控除等(異動)申告書を会社に提出し直します。年末調整では12月31日時点の状況で判定するので、年内の結婚・出産なども反映されます。
年末調整では扱えないふるさと納税の控除上限(年収・家族構成別)も確認しておくと、年末の寄附額を決めやすくなります。
本ページは2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく解説・試算です。個別の取扱いは勤務先の担当者、税務署、税理士にご確認ください。