令和8年分(2026年)の年末調整
年末調整のやり方をわかりやすく|会社員がやること・書類・スケジュール
年末調整で会社員がやることは、証明書を集めて、申告書を書いて、期限までに出すの3つだけ。税額の計算は会社が行い、12月の給与で精算されます。令和8年分は基礎控除の引上げで多くの人が還付になる年。全体の流れと、書類ごとの書き方ガイドへの入口をまとめました。
公開日:2026年11月3日 / 2026年11月時点の制度で解説
年末調整とは?30秒で
年末調整は、毎月の給与から天引きしてきた所得税と、1年分の正しい所得税の差を、会社が12月に精算する手続きです。会社員は申告書を書いて出すだけで、税額の計算は会社がしてくれます。
還付(または徴収)= 1年間に天引きした所得税 − 年末調整で計算した年税額
天引きの額は「源泉徴収税額表」で機械的に決まるので、生命保険料やiDeCo、家族構成の変化は反映されていません。令和8年分はさらに、基礎控除の引上げ(最大104万円)が12月に初めて反映されるため、ほとんどの人が還付になると考えられます(改正点まとめ)。
会社員がやることは4ステップ
- 控除証明書を集める:生命保険・地震保険・iDeCo・国民年金などの証明書が10〜11月にはがきで届きます。電子交付やマイナポータル連携で受け取る人も増えています。
- 申告書を書く:扶養控除等申告書、基礎控除申告書(兼 配偶者控除等・特定親族特別控除・所得金額調整控除)、保険料控除申告書の3種類が基本。住宅ローン控除2年目以降の人は専用の申告書も。
- 期限までに提出:紙なら証明書を添付、システムなら入力と画像・電子データのアップロード。会社の締め切りは11月中旬〜下旬が多めです。
- 12月の給与明細と源泉徴収票を確認:還付額と、源泉徴収票の「基礎控除の額」などが正しいかをチェックします(還付はいつ?)。
年末調整の対象になる人・ならない人
| 対象 | メモ |
|---|
| 会社に扶養控除等申告書を出している人 | ○ | 1か所目の勤務先(甲欄) |
| 年の途中で入社した人 | ○ | 前職の源泉徴収票を提出して合算 |
| 給与収入が2,000万円を超える人 | × | 確定申告で精算 |
| 2か所目の勤務先(乙欄) | × | 本業で年末調整、副業分は確定申告 |
| 年の途中で退職し、年内に再就職しない人 | ×(原則) | 死亡退職、12月の給与支払後の退職、給与総額136万円以下のパート等は対象 |
| 災害減免法で徴収猶予・還付を受けた人 | × | 確定申告で精算 |
年の途中で退職した人のうち、令和8年分で年末調整の対象になるのは「本年中の給与総額が136万円以下のパートタイマーなどで、年内に他から給与を受ける見込みがない人」などに限られます。対象外の人は、確定申告をすれば天引きされすぎた所得税が戻ります(中途入社・退職者の年末調整)。
毎年よくあるミスと、今年気をつけたいこと
- 証明書の金額をそのまま書いていない:生命保険の証明書には「証明額」と「年間の申告予定額(12月までの見込み)」が載っていることがあります。年末調整では12月までの見込み額を書くのが一般的です。
- 配偶者や子の所得を見積もっていない:配偶者控除・特定親族特別控除は、家族の「1年間の所得の見積額」で判定します。12月のパート・アルバイト代も含めて見積もりましょう。
- 扶養の要件が変わったことに気づいていない:配偶者や親の所得が58万円超62万円以下(給与なら123万円超136万円以下)だった人は、今年から扶養に入れられる可能性があります。
- 年末調整でできないものを書こうとする:医療費控除・ふるさと納税・住宅ローン控除1年目は確定申告です(年末調整できないもの)。
年収から手取り・所得税・住民税を計算年収・扶養・iDeCo掛金を入れると、2026年分の手取りと税金の内訳がわかります。年末調整で戻る額を考える前の「年税額」の確認にどうぞ。
手取りと税金を計算する →
年末調整のやり方についてよくある質問
年末調整で会社員がやることは何ですか?
控除証明書を集め、扶養控除等申告書・基礎控除申告書(兼 配偶者控除等申告書など)・保険料控除申告書を書いて会社に提出することです。税額の計算と精算は会社が行います。
年末調整の書類はいつまでに出せばいいですか?
法律上の一律の期限はなく、会社が定めた締め切り(11月中旬〜下旬が多い)までに提出します。12月の給与計算に間に合わせるためです。
年末調整の対象にならないのはどんな人ですか?
給与収入が2,000万円を超える人、2か所目の勤務先の給与、年の途中で退職して年内に再就職しない人(一部例外あり)などです。これらの人は確定申告で精算します。
年末調整をしないとどうなりますか?
申告書を出さないと、保険料控除や配偶者控除などが反映されず、年末調整で戻るはずの所得税が戻りません。その場合も確定申告をすれば還付を受けられます。
関連記事
年末調整では扱えないふるさと納税の控除上限(年収・家族構成別)も確認しておくと、年末の寄附額を決めやすくなります。
出典・参考資料
- 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた(今年の年末調整の主な改正点)」:基礎控除の引上げ(令和8年12月1日施行)、給与所得控除の最低保障74万円、扶養親族等の所得要件の引上げ、23歳未満の扶養親族がいる場合の生命保険料控除、11月までの源泉徴収事務は変更なし・12月の年末調整で精算(2026年11月確認)
- 国税庁「令和8年分 年末調整のしかた(年末調整の対象となる人)」:中途退職者で年末調整の対象となる人(死亡退職、12月の給与支払後の退職、本年中の給与総額136万円以下のパート等)
- マネーフォワード クラウド「年末調整の書類は何枚?」(2026年9月更新):令和8年分の申告書(扶養控除等申告書、基礎控除申告書兼配偶者控除等申告書兼特定親族特別控除申告書兼所得金額調整控除申告書、保険料控除申告書、住宅借入金等特別控除申告書)と添付書類
- 安田公認会計士事務所「令和8年分「源泉徴収税額表」は改正しても変わらない?」:令和8年分の税額表は基礎控除58万円・給与所得控除65万円(令和7年度改正の本則)を前提とし、令和8年度改正分は年末調整で精算
本ページは2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく解説・試算です。個別の取扱いは勤務先の担当者、税務署、税理士にご確認ください。