医療費控除とふるさと納税(寄附金控除)は年末調整ではできません。住宅ローン控除の1年目、雑損控除、副業の所得も同じです。年末調整で何ができて何ができないのか、できないものはどう手続きすればいいのかを一覧で整理しました。
公開日:2026年11月3日 / 2026年11月時点の制度で解説
年末調整は会社が把握できる情報で所得税を精算する仕組みなので、会社が金額を確かめられない控除や、給与以外の所得は扱えません。代表が医療費控除とふるさと納税(寄附金控除)です。これらは確定申告をすれば、年末調整の結果に上乗せして税金が戻ります。
医療費控除は「1年間に支払った医療費−保険金などの補填額−10万円(総所得200万円未満の人は所得の5%)」で、最高200万円。家族の分もまとめて申告でき、所得の高い人が申告したほうが戻る税金は大きくなります。
| 医療費(補填なし) | 医療費控除 | 税率5%の戻り | 税率20%の戻り |
|---|---|---|---|
| 100,000円 | 0円 | 約0円 | 約0円 |
| 150,000円 | 50,000円 | 約7,600円 | 約15,200円 |
| 200,000円 | 100,000円 | 約15,100円 | 約30,400円 |
| 300,000円 | 200,000円 | 約30,200円 | 約60,800円 |
| 500,000円 | 400,000円 | 約60,400円 | 約121,700円 |
戻りは所得税(復興税込み)+住民税10%の合計の目安。セルフメディケーション税制(対象の市販薬が年1.2万円超、最高8.8万円)との選択制です。
確定申告では、源泉徴収票の内容を転記し、「医療費控除の明細書」を添付します。領収書は5年間保管します。
ふるさと納税は年末調整では扱えませんが、会社員ならワンストップ特例が使えます。条件は「確定申告をしない」「寄附先が5自治体以内」で、寄附した翌年の1月10日までに各自治体に申請書を出します。
医療費控除などで確定申告をする場合はワンストップ特例が無効になるので、ふるさと納税の寄附金控除も確定申告に書きます。年収・家族構成別の控除上限はふるさと納税の上限額 早見表、手続きの違いはワンストップ特例と確定申告で確認できます。
年末の駆け込み寄附の前に:年末調整で年収と控除がほぼ確定するので、12月の給与明細を見てから上限を計算すると、寄附額の見込み違いを減らせます。
年収から手取り・所得税・住民税を計算年収・扶養・iDeCo掛金を入れると、2026年分の手取りと税金の内訳がわかります。年末調整で戻る額を考える前の「年税額」の確認にどうぞ。
手取りと税金を計算する →できません。医療費控除は確定申告で申告します。年末調整を受けた人も、源泉徴収票の内容を転記したうえで医療費控除を追加できます。
できません。確定申告で寄附金控除を申告するか、確定申告をしない会社員で寄附先が5自治体以内ならワンストップ特例を利用します。
1年目は確定申告が必要です。2年目以降は税務署から届く申告書を勤務先に提出すれば年末調整で控除できます。
医療費控除(医療費−10万円)×(所得税率×1.021+住民税10%)が目安です。医療費20万円・税率5%なら、所得税約5,100円と住民税1万円で約1.5万円です。
年末調整では扱えないふるさと納税の控除上限(年収・家族構成別)も確認しておくと、年末の寄附額を決めやすくなります。
本ページは2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく解説・試算です。個別の取扱いは勤務先の担当者、税務署、税理士にご確認ください。