副業をしていても、年末調整は本業の会社でだけ。副業の所得が20万円を超える人は、年末調整のあとに確定申告で精算します。「20万円以下なら何もしなくていい」は所得税だけの話で、住民税の申告は必要。手続きの全体像を整理しました。
公開日:2026年11月3日 / 2026年11月時点の制度で解説
副業があっても、年末調整は扶養控除等申告書を出している本業の会社でだけ行います。副業の会社(2か所目の給与)では扶養控除等申告書を出さないので、給与は「乙欄」という高めの税率で源泉徴収され、年末調整はありません。業務委託の報酬(雑所得・事業所得)も、年末調整の対象外です。
本業の年末調整は副業がない人と同じように計算され、令和8年分なら基礎控除の引上げで還付が出るのが普通です。そのうえで、副業分を確定申告で精算します。
| 副業の所得(年) | 所得税の確定申告 | 住民税の申告 |
|---|---|---|
| 100,000円 | 不要 | 必要 |
| 200,000円 | 不要 | 必要 |
| 300,000円 | 必要 | (確定申告で兼ねる) |
| 500,000円 | 必要 | (確定申告で兼ねる) |
| 本業の年収 | 本業の税率 | 副業所得30万円の所得税 | 住民税 |
|---|---|---|---|
| 400万円 | 5% | 約15,300円 | 約30,000円 |
| 600万円 | 10% | 約30,600円 | 約30,000円 |
| 800万円 | 20% | 約61,200円 | 約30,000円 |
独身・控除なしの会社員に、副業の所得(収入−経費)30万円が加わった場合の令和8年分の試算。副業の報酬から源泉徴収されている税額があれば、確定申告で差し引けます。
副業の所得が増えると、合計所得金額で判定する基礎控除の区分が変わることもあります。たとえば本業の所得が480万円の人に副業所得20万円が加わると合計所得は500万円になり、基礎控除は104万円から67万円に下がります。年末調整では本業の給与だけで区分を判定するため、この差額も確定申告で精算されます(副業がある年収800万円のKさんの例)。
確定申告書の第二表「住民税・事業税に関する事項」で、給与・公的年金等以外の所得にかかる住民税を「自分で納付(普通徴収)」にすると、副業分の住民税は本業の給与から天引きされず、自宅に届く納付書で払う形になります。
副業がアルバイトなどの給与所得の場合、普通徴収を選べるかは自治体の運用によって異なります。いずれにしても、副業が就業規則で認められているかは、税金とは別に確認しておくのが安全です。
年収から手取り・所得税・住民税を計算年収・扶養・iDeCo掛金を入れると、2026年分の手取りと税金の内訳がわかります。年末調整で戻る額を考える前の「年税額」の確認にどうぞ。
手取りと税金を計算する →受けられません。年末調整は扶養控除等申告書を提出している1か所の勤務先(本業)でだけ行います。副業先の給与は乙欄で源泉徴収され、確定申告で精算します。
所得税の確定申告は原則不要ですが、住民税の申告は必要です。また医療費控除などで確定申告をする場合は、20万円以下の副業所得も含めて申告します。
副業の所得×(所得税率×1.021+住民税10%)が目安です。本業の税率が10%の人が副業で30万円の所得を得ると、所得税約3万円・住民税約3万円が増えます。
確定申告書で給与以外の所得の住民税を「自分で納付(普通徴収)」にすれば、副業分の住民税は給与から天引きされません。副業が給与の場合は自治体によって扱いが異なります。
年末調整では扱えないふるさと納税の控除上限(年収・家族構成別)も確認しておくと、年末の寄附額を決めやすくなります。
本ページは2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく解説・試算です。個別の取扱いは勤務先の担当者、税務署、税理士にご確認ください。