年収350万円・独身なら、令和8年分の年末調整の還付は何も控除がなくても約23,600円が目安です。今回のCさん(28歳)は、学生時代に猶予されていた国民年金保険料のうち約20万円を今年まとめて追納し、さらに医療保険と終身保険にも入っています。その結果、還付は約36,700円まで増えます。追納分を年末調整に乗せる方法を中心に解説します。
公開日:2026年11月3日 / 金額は当サイトの試算(概算)です
Cさんの2026年の給与は月額約29.2万円で、年収は350万円。会社の健康保険・厚生年金はすべて給与から天引きされていますが、学生時代の国民年金の追納分(204,000円)は自分で銀行から払ったので、会社はこのお金のことを知りません。年末調整で申告して初めて控除されます。
ほかに、終身保険(一般の生命保険料 年36,000円)と医療保険(介護医療保険料 年30,000円)があり、生命保険料控除は合計53,000円です。
| 還付が生まれる理由 | 内容 | 還付への効果 |
|---|---|---|
| 基礎控除の引上げ58万円→104万円 | 58万円→104万円 | 23,600円 |
| 社会保険料控除(国民年金の追納)204,000円 | 204,000円 | 10,400円 |
| 生命保険料控除控除額53,000円 | 控除額53,000円 | 2,700円 |
| 還付の目安(合計)天引き64,400円−年税額27,700円 | 天引き−年税額 | 36,700円 |
追納分の社会保険料控除は支払った全額が対象で、上限はありません。Cさんの税率は5%なので、20.4万円×5%×1.021で約1万円の所得税が戻ります。保険料控除申告書に書かなかった場合、還付は約26,300円にとどまるため、約10,400円の差になります。
試算の前提:令和8年分(2026年1〜12月)の給与収入のみ・東京都・協会けんぽ・ボーナスなしの会社員。社会保険料は2026年度の料率で計算。「月々の天引き」は令和8年分の源泉徴収税額表が前提とする控除(基礎控除58万円、扶養親族等1人あたり38万円相当)で年額に換算した近似値で、実際の税額表の端数処理や月ごとの給与の増減により数千円程度ずれることがあります。年税額は令和8年分の年末調整のルール(基礎控除104万/67万/62万円など)で計算し、100円未満を切り捨てています。
学生納付特例や納付猶予を受けた期間の保険料は、10年以内なら後から納める(追納する)ことができます。追納した保険料は、実際に納めた年の社会保険料控除の対象です。本人の分だけでなく、生計を一にする家族の国民年金を代わりに払った場合も控除できます。
| 書く場所 | 書く内容 |
|---|---|
| 保険料控除申告書の「社会保険料控除」欄 | 社会保険の種類「国民年金保険料」、保険料を負担することになっている人「本人」、支払った保険料「204,000円」 |
| 添付書類 | 日本年金機構から届く「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」 |
控除証明書は通常、年の途中で納付した人には翌年2月上旬に、それまでに納付した人には11月上旬に届きます。年末調整に間に合わなかった場合でも、確定申告で控除を受けられます。ねんきんネットから電子データで取得し、年末調整ソフトに取り込むこともできます。
追納には、猶予された年度から3年度目以降に納める場合の加算額がつきます。追納額や控除証明書の発行時期は日本年金機構の案内でご確認ください。
生命保険料控除は、所得税の税率5%の人にとっては「控除4万円で2,000円ちょっと」と小さく見えます。ただし住民税(一律10%)でも控除が効くので、年末調整で戻る所得税とは別に、翌年の住民税も少し下がります。Cさんの保険の場合は次のとおりです。
| 保険の種類 | 年間保険料 | 所得税の控除 | 住民税の控除 |
|---|---|---|---|
| 終身保険(一般) | 36,000円 | 28,000円 | 23,000円 |
| 医療保険(介護医療) | 30,000円 | 25,000円 | 21,000円 |
| 合計 | 66,000円 | 53,000円 | 44,000円 |
医療保険やがん保険は「介護医療保険料」、終身保険・定期保険・学資保険は「一般の生命保険料」、個人年金保険(税制適格特約つき)は「個人年金保険料」の欄です。区分は控除証明書に印字されているので、その通りに転記すれば間違いません(生命保険料控除の計算)。
年収350万円の手取りを計算社会保険料・所得税・住民税と、月の手取りの目安を確認できます。
手取りと税金を計算する →| 年収 | 独身 | 夫婦(配偶者控除) | 夫婦+大学生・高校生 |
|---|---|---|---|
| 年収300万円 | 23,500円 | 23,500円 | 0円 |
| 年収350万円 | 23,600円 | 23,600円 | 6,200円 |
| 年収400万円 | 23,500円 | 23,500円 | 22,500円 |
| 年収450万円 | 23,500円 | 23,500円 | 36,300円 |
独身・控除なしなら、年収300万円でも400万円でも還付の目安は約23,600円でほとんど同じです。所得税率5%のゾーンでは、基礎控除の引上げ46万円の効果が一定だからです。差がつくのは、Cさんのように自分で払った社会保険料や保険料をきちんと申告するかどうかです。
いずれも生命保険料控除などがない場合の目安です。「夫婦+大学生・高校生」は配偶者・20歳と17歳の子がいずれも収入なし。大学生の子(特定扶養控除63万円)は月々の天引きでは1人38万円相当として扱われるため、差額の25万円分も年末調整で戻ります。
独身で控除がない場合は約23,600円、国民年金の追納20.4万円と生命保険料がある例では約36,700円が目安です(令和8年分・当サイト試算)。
できます。保険料控除申告書の社会保険料控除欄に記入し、日本年金機構の「社会保険料(国民年金保険料)控除証明書」を添付します。納めた年の控除になり、金額の上限はありません。
生計を一にする親族の国民年金保険料を自分が負担した場合は、自分の社会保険料控除にできます。ただし年金から天引きされている保険料は、天引きされた本人の控除です。
会社に提出期限を確認し、間に合わなければ翌年の確定申告(2027年2月16日〜3月15日)で控除を受けられます。還付申告は5年以内ならいつでもできます。
年収350万円の手取りの内訳は「年収350万円の手取りはいくら?」、医療費控除やふるさと納税と合わせた節税は「年収350万円のふるさと納税の上限」もどうぞ。
本ページの金額は2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく当サイトの試算で、実際の還付額を保証するものではありません。賞与の有無、月ごとの残業代、勤務先の計算方法によって結果は変わります。