生命保険料控除は、一般・介護医療・個人年金の3つの枠(各4万円、合計12万円)で計算します。令和8年分からは23歳未満の扶養親族がいる人の一般枠が最大6万円になりました。計算式と、保険料別にいくら控除されるかの早見表をまとめます。
公開日:2026年11月3日 / 2026年11月時点の制度で解説
生命保険料控除は、一般の生命保険料・介護医療保険料・個人年金保険料の3つの枠ごとに計算し、合計します。平成24年以後に契約した「新制度」の計算式は3つの枠とも共通です。
| 年間の保険料(新制度) | 控除額 |
|---|---|
| 2万円以下 | 全額 |
| 2万円超4万円以下 | 保険料×1/2+1万円 |
| 4万円超8万円以下 | 保険料×1/4+2万円 |
| 8万円超 | 一律4万円 |
令和8・9年分は、23歳未満の扶養親族がいる人の一般の生命保険料(新制度)に特例があり、3万円以下は全額、6万円以下は×1/2+1.5万円、12万円以下は×1/4+3万円、12万円超は一律6万円です。介護医療・個人年金の枠は変わらず、3枠の合計上限12万円も同じです。
| 年間保険料 | 新制度 | 子育て特例(一般) | 旧制度 | 住民税(新) |
|---|---|---|---|---|
| 20,000円 | 20,000円 | 20,000円 | 20,000円 | 16,000円 |
| 40,000円 | 30,000円 | 35,000円 | 32,500円 | 24,000円 |
| 60,000円 | 35,000円 | 45,000円 | 40,000円 | 28,000円 |
| 80,000円 | 40,000円 | 50,000円 | 45,000円 | 28,000円 |
| 100,000円 | 40,000円 | 55,000円 | 50,000円 | 28,000円 |
| 120,000円 | 40,000円 | 60,000円 | 50,000円 | 28,000円 |
控除額に税率をかけたものが、戻ってくる税金です。たとえば新制度で控除4万円の場合、所得税率5%の人は約2,000円、10%なら約4,100円、20%なら約8,200円。これに加えて翌年の住民税が「住民税の控除額×10%」だけ下がります(新制度・控除2.8万円なら2,800円)。
保険料が年8万円を超えると控除は頭打ちなので、「控除のために保険を増やす」のは効率がよくありません。控除はあくまで、必要な保障に入った結果としてのおまけと考えるのが健全です。
同じ枠(一般または個人年金)に旧制度と新制度の契約が両方ある場合は、次のうち有利なほうを選べます。
旧契約の保険料が年6万円以上あれば、旧契約だけで計算したほうが控除は大きくなります(5万円)。介護医療保険料は新制度にしかない枠です。3つの枠の合計の上限は12万円で、旧制度の枠を使っても変わりません。
平成24年以後に旧契約を更新・特約の中途付加などをした場合、契約全体が新制度の扱いになることがあります。区分は控除証明書の表示で確認してください。
| 保険 | 枠 |
|---|---|
| 終身保険・定期保険・収入保障保険 | 一般 |
| 学資保険(こども保険) | 一般 |
| 医療保険・がん保険・就業不能保険 | 介護医療 |
| 民間の介護保険 | 介護医療 |
| 個人年金保険(税制適格特約つき) | 個人年金 |
| 個人年金保険(特約なし・変額) | 一般 |
| 県民共済・都民共済(生命共済) | 一般(医療部分は介護医療の場合あり) |
| 団体信用生命保険・5年未満の貯蓄保険 | 対象外 |
迷ったら控除証明書の印字が正解です。区分を間違えて書くと控除額が変わることがあるので、証明書の「一般」「介護医療」「個人年金」「新・旧」をそのまま転記しましょう(保険料控除申告書の書き方)。
年収から手取り・所得税・住民税を計算年収・扶養・iDeCo掛金を入れると、2026年分の手取りと税金の内訳がわかります。年末調整で戻る額を考える前の「年税額」の確認にどうぞ。
手取りと税金を計算する →所得税は新制度で各枠4万円・合計12万円、旧制度の一般・個人年金は各5万円(合計の上限は12万円)です。住民税は各枠2.8万円(旧3.5万円)、合計7万円です。
令和8・9年分の所得税で、新制度の一般生命保険料控除の上限が4万円から6万円に上がります。介護医療・個人年金の枠と合計12万円の上限は変わりません。住民税は変わりません。
新制度なら4万円、23歳未満の扶養親族がいる場合の一般枠は5.5万円、旧制度なら5万円です。
同じ枠では「旧だけ(上限5万円)」「新だけ(上限4万円)」「旧+新の合計(上限4万円)」のうち有利な方法を選べます。
多くの学資保険は一般の生命保険料控除の対象です。控除証明書の区分に従って記入します。
年末調整では扱えないふるさと納税の控除上限(年収・家族構成別)も確認しておくと、年末の寄附額を決めやすくなります。
本ページは2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく解説・試算です。個別の取扱いは勤務先の担当者、税務署、税理士にご確認ください。