中途入社の人は前職の源泉徴収票を出せば、新しい会社で1年分を年末調整できます。年の途中で退職して年内に再就職しない人は原則として年末調整がないので、確定申告で精算します。令和8年分は基礎控除の引上げで、退職者の還付申告で天引き分が全額戻るケースも増えます。
公開日:2026年11月3日 / 2026年11月時点の制度で解説
年の途中で入社した人は、前の勤務先の源泉徴収票を新しい会社に出すことで、前職分と合算して年末調整を受けられます。前職で天引きされた所得税と社会保険料も合算されるので、1年分の正しい税額で精算されます。
具体的な計算例は6月に転職した年収750万円のJさんをご覧ください。
年の途中で退職し、年内に再就職しない人は、原則として年末調整を受けられません。令和8年分で例外的に退職時に年末調整をするのは次の人です。
| 年末調整の対象になる退職者 | メモ |
|---|---|
| 死亡により退職した人 | 相続人が受け取る給与は対象外 |
| 著しい心身の障害のため退職し、年内に再就職できない人 | 退職後に給与を受けない場合 |
| 12月の給与を受け取った後に退職した人 | 12月中の退職 |
| パートタイマーなどで本年中の給与総額が136万円以下の人 | 年内に他の勤務先から給与を受ける見込みがない場合 |
それ以外の人は、退職時の源泉徴収票を使って確定申告(還付申告)をすれば、天引きされすぎた所得税が戻ります。令和8年分は基礎控除が最大104万円になったので、年の前半で退職した人は天引きされた所得税が全額戻るケースも多くなります。
月給25万円で働いていたRさんが2026年3月末に退職し、年内は失業給付を受けながら就職活動をした例です。
| 項目 | 金額 |
|---|---|
| 1〜3月の給与 | 750,000円 |
| 天引きされた社会保険料(3か月) | 約114,400円 |
| 天引きされた所得税(3か月・目安) | 約12,500円 |
| 1年分の正しい所得税 | 0円 |
| 確定申告で戻る額 | 約12,500円 |
給与75万円から給与所得控除(最低74万円)を引くと所得は1万円で、基礎控除104万円の範囲に収まるため所得税はゼロ。天引きされた約12,500円がそのまま戻る計算です。失業給付(基本手当)は非課税なので、収入に含めません。
退職後に支払った国民年金・国民健康保険料も確定申告で社会保険料控除にできます。退職金は「退職所得の受給に関する申告書」を出していれば原則として課税関係が終了しており、確定申告に含める必要はありません。還付申告は翌年1月から5年間提出できます。
年収から手取り・所得税・住民税を計算年収・扶養・iDeCo掛金を入れると、2026年分の手取りと税金の内訳がわかります。年末調整で戻る額を考える前の「年税額」の確認にどうぞ。
手取りと税金を計算する →前職の源泉徴収票が必要です。ほかに扶養控除等申告書、基礎控除申告書など、保険料控除申告書と各種の控除証明書を提出します。
前職分を合算した年末調整ができないため、翌年に自分で確定申告をします。前職には源泉徴収票の交付義務があるので、まずは請求しましょう。
原則としてありません。ただし12月の給与支払後の退職、死亡退職、本年中の給与総額136万円以下のパート等で年内に再就職しない人などは、退職時に年末調整が行われます。
年の前半に退職し、年間の給与が給与所得控除と基礎控除の合計(令和8年分は178万円)以下なら、天引きされた所得税は全額戻ります。月給25万円で3月末に退職した例では約1.2万円です。
年末調整では扱えないふるさと納税の控除上限(年収・家族構成別)も確認しておくと、年末の寄附額を決めやすくなります。
本ページは2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく解説・試算です。個別の取扱いは勤務先の担当者、税務署、税理士にご確認ください。