転職した年の年末調整は、前の会社の源泉徴収票を出さないと始まりません。2026年6月に転職したJさん(36歳・独身)は、前職の1〜5月分と新しい会社の6〜12月分を合わせて年収750万円。前職の源泉徴収票とiDeCoの証明書を出せば、令和8年分の年末調整の還付は約80,500円の見込みです。
公開日:2026年11月3日 / 金額は当サイトの試算(概算)です
Jさんの2026年の給与は、前職(1〜5月)が3,125,000円、現職(6〜12月)が4,375,000円の見込み。年末調整はその年に受け取った給与をすべて合計して、1年分の所得税を計算し直す手続きです。前職で天引きされた所得税も合計し、年税額との差を現職が精算します。
Jさんは転職の際に企業型DCのない会社に移ったため、個人でiDeCoに月2.3万円を払っています(個人払込)。医療保険(介護医療 年3.6万円)もあります。
| 還付が生まれる理由 | 内容 | 還付への効果 |
|---|---|---|
| 基礎控除の引上げ58万円→67万円 | 58万円→67万円 | 18,400円 |
| 生命保険料控除控除額28,000円 | 控除額28,000円 | 5,700円 |
| iDeCo(小規模企業共済等掛金控除)年276,000円 | 年276,000円 | 56,400円 |
| 還付の目安(合計)天引き375,400円−年税額294,900円 | 天引き−年税額 | 80,500円 |
基礎控除の差(58万円→67万円)の分が約18,400円、iDeCo年27.6万円の分が約56,400円。Jさんは税率20%なので、iDeCoの所得控除の効果が大きく出ています。前職と現職の給与を1か所で合算しないと、こうした控除を「1年分」として正しく反映できません。
ここでは1〜12月の給与を同じ月額で受け取った場合として近似しています。前職と現職で月給が違う場合や、前職で賞与が出た場合は、実際の天引き額が変わります。
試算の前提:令和8年分(2026年1〜12月)の給与収入のみ・東京都・協会けんぽ・ボーナスなしの会社員。社会保険料は2026年度の料率で計算。「月々の天引き」は令和8年分の源泉徴収税額表が前提とする控除(基礎控除58万円、扶養親族等1人あたり38万円相当)で年額に換算した近似値で、実際の税額表の端数処理や月ごとの給与の増減により数千円程度ずれることがあります。年税額は令和8年分の年末調整のルール(基礎控除104万/67万/62万円など)で計算し、100円未満を切り捨てています。
前職の源泉徴収票は、退職後1か月以内に交付するのが会社の義務です。手元にない場合は前職に再発行を依頼しましょう。年末調整の締め切り(多くは11月下旬〜12月上旬)に間に合わない場合は、現職の担当者に相談のうえ、翌年の確定申告で合算して申告します。
前職を5月20日に退職し、現職の入社が6月1日だったJさんは、空白がないため国民年金・国民健康保険には加入していません。ただし1か月以上空いた人は、その間の国民年金保険料・国民健康保険料も社会保険料控除の対象です。
前職で天引きされた社会保険料は、前職の源泉徴収票の「社会保険料等の金額」に含まれているので、改めて書く必要はありません。
前職で夏のボーナスを受け取ってから退職した場合、そのボーナスも前職の源泉徴収票の「支払金額」に含まれています。ボーナスから天引きされた所得税も合算されるので、心配はいりません。
住民税は年末調整とは別です。退職時に前職で一括徴収したか、普通徴収(自分で納付)に切り替えたか、現職で特別徴収を引き継いだかによって払い方が違うので、5月までの住民税の納付状況も確認しておきましょう(中途入社・退職者の年末調整)。
転職後の手取りを試算新しい年収で、2026年分の社会保険料・所得税・住民税と手取りを計算できます。
手取りと税金を計算する →| 年収 | 独身 | 夫婦(配偶者控除) | 夫婦+大学生・高校生 |
|---|---|---|---|
| 年収650万円 | 47,000円 | 47,000円 | 44,200円 |
| 年収700万円 | 18,500円 | 9,300円 | 34,800円 |
| 年収750万円 | 18,400円 | 18,400円 | 34,800円 |
| 年収800万円 | 18,400円 | 18,400円 | 34,800円 |
| 年収850万円 | 18,400円 | 18,400円 | 69,500円 |
独身・控除なしの還付目安は、年収700万〜850万円で約18,400円とほぼ横ばいです。この年収帯は基礎控除の上乗せが9万円で一定のため、還付を大きく左右するのはiDeCoや保険料などの申告です。Jさんの場合、iDeCoだけで還付が約56,400円増えています。
いずれも生命保険料控除などがない場合の目安です。「夫婦+大学生・高校生」は配偶者・20歳と17歳の子がいずれも収入なし。大学生の子(特定扶養控除63万円)は月々の天引きでは1人38万円相当として扱われるため、差額の25万円分も年末調整で戻ります。
前職の源泉徴収票、扶養控除等申告書、基礎控除申告書など、保険料控除申告書と各種の控除証明書です。前職の源泉徴収票がないと合算した年末調整ができません。
現職では前職分を含めた年末調整ができないため、自分で確定申告をする必要があります。申告しないと、還付が受けられなかったり、不足税額の追徴を受けたりする可能性があります。
前職と合わせて年収750万円・iDeCo月2.3万円・医療保険ありの例で約80,500円が目安です(令和8年分・当サイト試算)。
自分で払った国民健康保険料・国民年金保険料は社会保険料控除の対象です。保険料控除申告書に記入し、国民年金は控除証明書を添付します。
年収750万円の手取りの内訳は「年収750万円の手取りはいくら?」、医療費控除やふるさと納税と合わせた節税は「年収750万円のふるさと納税の上限」もどうぞ。
本ページの金額は2026年11月時点で公表されている令和8年分の制度にもとづく当サイトの試算で、実際の還付額を保証するものではありません。賞与の有無、月ごとの残業代、勤務先の計算方法によって結果は変わります。