2026年分は所得税の基礎控除が最大104万円、給与所得控除の最低保障が74万円に引き上げられました。ただしふるさと納税の上限を決める住民税の基礎控除は43万円のままなので、上限額はほぼ変わりません。所得税率とのずれによる確定申告時の注意点と、2027年の寄附から始まる193万円の上限もまとめました。
公開日:2026年11月3日 / 2026年11月時点の制度で解説
ふるさと納税の上限に関わる「給与所得控除」と「基礎控除」は、2025年(令和7年)と2026年(令和8年)の2年続けて改正されました。
| 項目 | 2024年分まで | 2025年分 | 2026・2027年分 |
|---|---|---|---|
| 給与所得控除の最低保障 | 55万円 | 65万円 | 74万円本則69万+特例5万 |
| 所得税の基礎控除合計所得489万円以下 | 48万円 | 58万+特例(95・88・68万円) | 104万円 |
| 所得税の基礎控除489万円超655万円以下 | 48万円 | 63万円 | 67万円 |
| 所得税の基礎控除655万円超2,350万円以下 | 48万円 | 58万円 | 62万円 |
| 住民税の基礎控除 | 43万円 | 43万円 | 43万円(据え置き) |
2025年分の基礎控除は合計所得132万円以下95万円、336万円以下88万円、489万円以下68万円という4段階の特例でした。2026年分(令和8年度税制改正)は特例が整理され、489万円以下は一律104万円に。給与所得控除の74万円は給与収入が220万円未満の人に影響する改正で、年収300万円以上の会社員の給与所得控除は変わりません。住民税は給与所得控除の引上げのみ反映され(2027年度分の住民税から)、基礎控除は43万円のままです。
2026年1〜11月の毎月の源泉徴収には2026年改正分が反映されておらず、2026年12月の年末調整でまとめて精算されます(国税庁)。
上限を決めるのは住民税所得割です。住民税の基礎控除は据え置き、年収300万円以上では給与所得控除も変わらないため、上限額は2025年分とほぼ同じです。年収500万円・独身なら約61,000円、年収1,000万円なら約183,000円(当サイト試算)。
一方、所得税は大きく下がったため、実際の所得税率と「特例分の判定税率」(住民税の課税所得−人的控除差調整額で判定)がずれる年収帯が増えました。人的控除差調整額は基礎控除分5万円のまま据え置かれているためです。
| 年収(独身) | 実際の所得税率 | 判定税率 | 確定申告時の自己負担 |
|---|---|---|---|
| 450万円 | 5% | 10% | 約4,606円 |
| 500万円 | 5% | 10% | 約5,048円 |
| 650万円 | 10% | 20% | 約11,891円 |
| 1,300万円 | 23% | 33% | 約35,210円 |
これらの年収では、ワンストップ特例なら自己負担はほぼ2,000円ですが、確定申告をすると上限まで寄附したときの自己負担が2,000円を超える試算になります(ワンストップ特例と確定申告)。
判定税率のずれと自己負担額は、地方税法の計算方法にもとづく当サイトの試算です。家族構成や控除によってずれる年収帯は変わります。
令和8年度税制改正では、高所得者のふるさと納税に定額の上限が設けられました。2027年(令和9年)の寄附分(2028年度以後の住民税)から、住民税の特例控除額は「所得割の20%」と「193万円」(道府県民税分77.2万円+市町村民税分115.8万円)のいずれか低い方が上限になります。
影響を受けるのは、給与収入だけならおおむね年収1億円前後以上の人です。このサイトで扱う年収1,500万円までの会社員には影響はなく、2026年中の寄附にも適用されません。
| 年収(独身) | 所得税 | 住民税 | ふるさと上限 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 26,600円 | 115,700円 | 28,000円 |
| 400万円 | 57,200円 | 175,600円 | 42,000円 |
| 500万円 | 91,600円 | 243,100円 | 61,000円 |
| 600万円 | 149,300円 | 307,300円 | 77,000円 |
| 700万円 | 276,100円 | 375,500円 | 108,000円 |
| 800万円 | 434,400円 | 453,000円 | 130,000円 |
| 1,000万円 | 822,200円 | 637,900円 | 183,000円 |
2026年分は基礎控除の拡大で所得税が小さくなり、年収800万円くらいまでは住民税の方が所得税より重い状態です。ふるさと納税の控除の大部分は住民税から差し引かれるため、所得税の減税はふるさと納税の上限にはほとんど影響しません。12月の年末調整では、基礎控除の引上げ分がまとめて還付されるため、例年より還付額が大きくなる見込みです(年収別の手取り)。
年収と家族構成からふるさと納税の上限を計算手取り計算ツールに年収・配偶者・扶養人数・iDeCo掛金を入れると、手取りとあわせて控除上限の目安を表示します。
上限を計算する →ほとんど変わりません。上限は住民税所得割で決まり、住民税の基礎控除は43万円のまま、年収300万円以上では給与所得控除も変わらないためです。
合計所得489万円以下は104万円、489万円超655万円以下は67万円、655万円超2,350万円以下は62万円です(令和8年分・令和9年分)。住民税の基礎控除は43万円です。
2025年分は65万円、2026年分・2027年分は本則69万円に特例5万円を加えた74万円です。給与収入が220万円未満の人に影響があります。
2027年の寄附分から、住民税の特例控除額に193万円の定額上限が設けられる改正です。給与収入だけならおおむね年収1億円前後以上の高所得者が対象で、一般的な会社員には影響しません。
2026年1〜11月の源泉徴収には反映されておらず、2026年12月の年末調整でまとめて精算されます。住民税への給与所得控除の引上げの反映は2027年度分からです。
本ページの金額は2026年11月時点の制度にもとづく当サイトの試算・解説で、個別の税額を保証するものではありません。最終的な判断は税務署・お住まいの自治体・税理士にご確認ください。