年収1,100万円の会社員がふるさと納税で自己負担2,000円に収まる寄附額(控除上限額)は、2026年の制度で計算すると独身・共働きで約220,000円です。配偶者控除を受ける夫婦なら約213,000円、夫婦+子2人(大学生・高校生)なら約174,000円まで下がります。
公開日:2026年11月3日 / 金額は当サイトの試算(概算)です
総務省の「全額控除されるふるさと納税額の目安」と同じ7つの家族構成で、2026年分の税制(所得税の基礎控除62万円・住民税の基礎控除43万円)を使って計算しました。「共働き」は配偶者に自分の収入があり配偶者控除を受けないケース、「高校生」は16〜18歳、「大学生」は19〜22歳の子です。
| 家族構成 | 上限の目安 | 住民税所得割 | 判定税率 |
|---|---|---|---|
| 独身または共働き | 220,000円 | 726,300円 | 23% |
| 夫婦(配偶者控除あり) | 213,000円 | 704,300円 | 23% |
| 共働き+子1人(高校生) | 196,000円 | 678,300円 | 20% |
| 共働き+子1人(大学生) | 193,000円 | 666,300円 | 20% |
| 夫婦+子1人(高校生) | 187,000円 | 645,300円 | 20% |
| 共働き+子2人(大学生と高校生) | 184,000円 | 633,300円 | 20% |
| 夫婦+子2人(大学生と高校生) | 174,000円 | 600,300円 | 20% |
年収1,100万円は給与所得が900万円を超えるため、配偶者控除が縮小(住民税で22万円)され、独身との差は約6,600円と小さめです。年収850万円を超える人に23歳未満の扶養親族がいると「所得金額調整控除」(最大15万円)で所得がさらに下がるため、子どもありの列はその分も反映しています。子どもが中学生以下(16歳未満)なら扶養控除がないため、上限は「独身・共働き」または「夫婦」の行と同じです。大学生の子(特定扶養控除・住民税45万円)は高校生(同33万円)より控除が大きいぶん、上限の下がり幅も約3,400円大きくなります。
計算の前提:2026年(令和8年分)の給与収入のみ・東京都23区在住・協会けんぽ加入・39歳以下・ボーナスなしの会社員。社会保険料は2026年度の料率、所得税は2026年分の基礎控除・給与所得控除、住民税は所得割10%(基礎控除43万円・調整控除あり)で計算。配偶者・子は収入なし。社会保険料控除以外の控除(生命保険料・医療費・住宅ローン控除・iDeCoなど)はないものとしています。上限額は1円未満を切り捨てた試算値で、表の「目安」は1,000円未満を切り捨てています。
ふるさと納税の上限は「住民税の特例分が、住民税所得割額の20%に達する寄附額」です。総務省の計算式は次のとおりで、独身・共働きの場合を順に計算します。
控除上限額 = 住民税所得割額 × 20% ÷(90% − 所得税率 × 1.021)+ 2,000円
分母の「90% − 23%×1.021」は66.5%で、寄附額のうち住民税の特例分でまかなわれる割合です。残りは住民税の基本分(10%)と所得税(23%×1.021=23.5%)で、合計がちょうど100%になるように設計されています。
課税所得は配偶者控除33万円の分だけ下がり7,068,000円、所得割は704,300円。判定税率は23%で、704,300円 × 20% ÷(90% − 23% × 1.021)+ 2,000円 = 213,765円です。
上限の220,380円を寄附した場合、2,000円を除いた218,380円がどの税金から差し引かれるかを図にしました。住民税の控除は2027年度(2027年6月〜)の住民税から、所得税は確定申告をした場合に還付されます。
| 内訳 | 確定申告 | ワンストップ特例 |
|---|---|---|
| 所得税の還付(寄附−2,000)×23%×1.021 | 51,282円 | — |
| 申告特例控除所得税分を住民税で | — | 51,281円 |
| 住民税 基本分(寄附−2,000)×10% | 21,838円 | 21,838円 |
| 住民税 特例分所得割の20%が上限 | 145,259円 | 145,259円 |
| 実質の自己負担 | 2,001円 | 2,002円 |
年収1,100万円では、実際の所得税率(23%)と特例分の判定税率(23%)が一致するため、どちらの方法でも自己負担はほぼ2,000円です(端数の数円は切り捨ての差)。給与所得だけで医療費控除なども使わないなら、手間の少ないワンストップ特例で十分です。
ワンストップ特例は「確定申告が不要な給与所得者」「寄附先が5自治体以内」「申請書を翌年1月10日までに各自治体へ提出」が条件です。医療費控除や住宅ローン控除(1年目)で確定申告をすると、ワンストップ特例の申請は無効になり、寄附金控除も確定申告に書く必要があります。判定税率のずれは、地方税法の計算方法にもとづく当サイトの試算です。
自分の条件でふるさと納税の上限を計算手取り計算ツールに年収・配偶者・扶養人数・iDeCo掛金を入れると、手取りと一緒にふるさと納税の控除上限の目安が表示されます。
上限を計算する →所得控除が増えると住民税所得割が減り、ふるさと納税の上限も下がります。独身・共働きの220,000円を基準に、よくあるケースで試算しました。
| ケース(独身・共働き) | 上限の目安 | 下がる額 |
|---|---|---|
| 基本(控除なし) | 220,000円 | — |
| iDeCo 月2.3万円年27.6万円の小規模企業共済等掛金控除 | 212,000円 | −8,300円 |
| 医療費控除 10万円医療費が年20万円程度 | 217,000円 | −3,000円 |
| 医療費控除 30万円 | 202,000円 | −18,200円 |
| 40〜64歳介護保険料90,396円が社会保険料控除に加算 | 217,000円 | −2,700円 |
iDeCoを満額(月2.3万円)積み立てると上限は約8,300円下がりますが、iDeCo自体で所得税・住民税が年88,500円ほど軽くなるため、両方やるのが基本です。住宅ローン控除は「税額控除」なので所得割の計算(上限)には直接影響しにくい一方、確定申告をする1年目は所得税の還付分が住宅ローン控除と重なり、控除しきれない場合があります。詳しくは住宅ローン控除との併用、iDeCoとの併用、医療費控除との併用の記事で解説しています。
表の上限は1,000円未満切り捨て、下がる額は計算値どうしの差(100円単位)です。40〜64歳のケースは介護保険料(協会けんぽ 1.62%の折半)を社会保険料控除に加えて再計算しています。医療費控除=支払った医療費−10万円(総所得200万円未満は所得の5%)。
| 年収 | 独身・共働き | 夫婦 | 夫婦+子2人 |
|---|---|---|---|
| 年収950万円 | 170,000円 | 160,000円 | 135,000円 |
| 年収1,000万円 | 183,000円 | 174,000円 | 147,000円 |
| 年収1,100万円 | 220,000円 | 213,000円 | 174,000円 |
| 年収1,200万円 | 249,000円 | 249,000円 | 208,000円 |
| 年収1,300万円 | 327,000円 | 327,000円 | 249,000円 |
年収が1,200万円に上がると上限は約249,000円(+約29,000円)、1,000万円なら約183,000円(−約36,500円)です。判定税率は年収1,300万円で33%に上がり、分母が小さくなるぶん上限が大きく伸びます。年収に対する上限の割合は2.00%で、年収が高いほど割合も上がります(税率が累進のため)。
ワンストップ特例は寄附先が5自治体以内という条件があるため、上限の約220,000円を5自治体以内に収めるのが現実的です。たとえば次のような分け方ができます(同じ自治体への複数回の寄附は1団体として数えます)。
返礼品の調達費用は寄附額の3割以下と決められているので、上限いっぱいの寄附で受け取れる返礼品は調達額ベースで最大66,000円相当。実質負担2,000円に対して約33.0倍の計算です。ただし住民税の控除は「払う税金が減る」形なので、現金が戻るのは確定申告による所得税の還付分(51,282円)だけ。手元の資金は一時的に220,000円減る点も計画に入れておきましょう。
返礼品は寄附金の使い道を応援した「お礼」で、価格を比較して選ぶものではないとされています。返礼品の価値(調達費用)は自治体ごとに異なり、3割はあくまで上限です。返礼品は一時所得として扱われ、年50万円の特別控除の範囲内なら通常は課税されません。
年収1,100万円は所得税の合計所得655万円超の区分で、2026年分の基礎控除は62万円。所得税は軽くなりましたが、ふるさと納税の上限を決める住民税は基礎控除43万円のままなので、上限額は2025年分とほぼ変わりません。
2026年の制度で計算すると、独身または共働き(配偶者控除なし)で約220,000円、配偶者控除を受ける夫婦で約213,000円が目安です。社会保険料以外の控除がない会社員の場合の試算です。
共働き+高校生1人で約196,000円、共働き+大学生1人で約193,000円、夫婦+子2人(大学生と高校生)で約174,000円です。中学生以下の子は扶養控除がないため上限に影響しません。
住民税所得割額×20%÷(90%−所得税率×1.021)+2,000円で計算します。独身の場合、所得割は726,300円、判定税率は23%なので、726,300×20%÷66.5%+2,000円=約220,380円です。
上限額そのものは変わりません。年収1,100万円では所得税率と判定税率がどちらも23%のため、どちらの方法でも上限まで寄附した自己負担はほぼ2,000円です。
下がります。独身で月2.3万円(年27.6万円)を拠出すると上限は約212,000円になり、約8,300円少なくなります。iDeCo自体の節税効果の方が大きいため、併用が基本です。
年収1,100万円の手取り・税金の内訳は「年収1,100万円の手取りはいくら?」で解説しています。
本ページの上限額は上記の制度にもとづく当サイトの試算で、実際の控除額を保証するものではありません。年収の内訳(賞与・各種手当)、お住まいの自治体、生命保険料控除などの各種控除によって上限は変わります。